キャラバンガソリン車は【充電制御車】バッテリーを80Dから95Dへランクアップ

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2021年3月に購入のNV350キャラバンのバッテリーを2024年10月に交換しました。

3年半の経過ということで、まだまだ使えそうに思えますがバッテリー交換サイクルの基本は、「冬の朝にエンジンがかからない」とならないようバッテリーが弱る前に交換しておく方が得策。

そんなバッテリーにはさまざまな種類があり、特に「充電制御車バッテリー」「アイドリングストップ搭載車バッテリー」には明確な違いがあります。

この記事では、NV350キャラバンガソリン車に使用されるバッテリーの選び方について、充電制御車バッテリーとアイドリングストップバッテリーの違いを紹介しつつ詳しく解説。

特に、キャラバンのような車両にはどちらが適しているかを確認し、バッテリー選びで失敗しないための情報をお届けします。

キャラバンのバッテリー交換手順を紹介

また、ナビゲーションシステムや後付けの電装品が多いクルマは安心を得る意味でバッテリーの容量アップも有効な手段。

バッテリー交換をDIYで行うならOBD2メモリーセーバーが必須。

キャラバンの充電制御車バッテリーとは?

2012年より販売されているNV350キャラバンガソリンAT車に標準搭載されているバッテリーは「80D23L-HR」という規格の充電制御車用バッテリーとなります。

(M/T仕様は一部55B24L設定あり)

「80D23L」「80D23L-HR」は、どちらも12Vの車両用バッテリーであり日本工業規格(JIS)によって定められた規格に基づいて作られています。

バッテリー交換前

「80D23L-HR」は、通常の「80D23L」よりも高容量・高性能のバッテリーとして開発された経緯があり。

具体的には、「80D23L」は、20時間放電時の容量が52Ahで、冷却液(電解液)が上部にある普通のバッテリーで、一般的な軽自動車や乗用車に使用されています。

一方、「80D23L-HR」は、同じ20時間放電時でもより高い容量があり、62Ahの容量を持ちます。

エコカーといった規格の充電制御車などに使用する目的で作られたバッテリー

2019年の改正以前の日本におけるJIS規格は5時間率容量が採用されていましたが、現在は国際規格のIECの20時間率容量が一般的。

充電制御車バッテリーとは?

充電制御車バッテリーは、車の燃費向上やバッテリー寿命の延長を目的としたバッテリー。

通常の車ではエンジンがかかっている間、オルタネーターが常にバッテリーに充電を行いますが、充電制御車では必要な時だけ充電を行う仕組みが採用されています。

このシステムにより、エンジン負荷が減少し、燃費が向上することがメリット。

反対に、エンジンの負荷が減少した分バッテリーの負担が増えていることは容易に想像がつくことでしょう。

このように、最近のエコカーに搭載されている充電制御システムは、加速中に充電をストップしてエンジンの負荷を減らし、減速時にオルタネーターを駆動して発電します。

このシステムは頻繁に充電、放電を繰り返し、渋滞に巻き込まれると充電不足に陥ることもあって、バッテリーには非常に過酷な条件。

そのためHRが付いている充電制御車用の高性能バッテリーが必要となります。

HR(hour rate)とは時間率のことでキャラバンでは純正バッテリーに80D23L-RHといったバッテリーの説明の際にHRという単位が表記されています。

端子を手前にした状態でマイナス端子の向き

端子を手前にした状態でのマイナス端子の向き「L」か「R」が決まる。

今回私がチョイスしたバッテリーはVARTAバッテリー「95D23L」ブルーダイナミック。

充電制御車対応のバッテリーとなります。

8023
性能ランクサイズ区分長側面の長さ端子の向き
バッテリー性能ランクの見方

純正のバッテリーは80D23Lですが、今回は95D23Lと、性能ランクを「80」→「95」へとアップしたものを購入。

VARTAバッテリー95D23L

性能ランクの数字が大きければ大きいほど始動性能や容量が大きくなり、つまり性能の高いバッテリーとなります。

その他の数字は基本的に変更してはいけません

スペースの問題や端子の向きに影響が出てしまい取り付けができないからです。

サイズ区分とは?

サイズ区分によってバッテリーの寸法が決められています。

特にキャラバンのようなシート下のスペースが限られている車種であっては、ディーゼルエンジンでは110D26DLの規格を採用していますが、これ以上大きなバッテリーは、そもそも入りません。

ガソリンとディーゼルエンジンではDの寸法は一緒、つまりバッテリーの幅と高さは一緒ですが、長側面の長さに26は260mmと23は230mmの違いがあり30mmの長さに差があるということ。

記号幅(mm)高さ(mm)
127162
B129203
173204
176213
182213
222213
278220
バッテリーのサイズ区分の見方

このことから、バッテリーのランクアップは最初の数字である性能ランクのみ大きなものに変更し、他の数字を変えないことに注意しましょう。

ディーゼルエンジン車は充電制御車ではありません。

このようなバッテリーメーカーを変更する際、サイズ等の規格は変えずに容量のみを変更する方法を互換バッテリーと呼びます。

CCA値とは?

バッテリーには、そのバッテリーの性能を表す目安としてCCA値の表記があります。

CCAはバッテリーの始動能力を示す指標で、主に寒冷地での始動時に重要とするもの。

まり、 CCAの値が高いほど低温下でも始動しやすくなります。

CCA値の目安として一般的に、軽自動車など小型車の場合は300A以上、中型車や大型車の場合は600A以上を目安に選ぶとよいでしょう。

純正バッテリーはCCA値が570A

VARTAバッテリーの性能を表わすCCA値を高く設定した大容量、長寿命バッテリー。

VARTAバッテリーはCCA値が700A

VARTAバッテリーは、このCCAの数値が純正の570Aに対し700Aとなっていることから、よりバッテリーへの負担の大きい充電制御車に対応しています。

VARTAバッテリー

VARTAとはドイツに本拠地を置く老舗のバッテリーメーカー。

VARTAバッテリーの特徴として挙げられるのは、独自の技術AGMテクノロジー

特殊なグラスファイバーを採用し、電流の内部抵抗を限りなく低くすることでハイパワーの供給を実現したバッテリー。

完全密閉構造で手間要らずのメンテナンスフリー(SMF)、液漏れの心配もなく、バッテリー液の補充の必要もありません。

VARTAバッテリーはメンテナンスフリー

欧州車では、昔から純正のバッテリーとして使われてきた実績があり「3年または10万キロ保証」が付いています。

キャラバンといった商用車は、私のように簡易キャンパー仕様にした内装をカスタムするケースも多く、長距離の運転だけでなく冷蔵庫やポータブル電源の充電などにも電力消費されます。

このような事情からバッテリーのランクアップは必須

VARTAバッテリーは充電制御車バッテリー、効率的に充電と放電を行い、長時間の運転でもバッテリーの寿命が保たれるため、特に商用車や長距離移動を行う車両に適しています。

ディーゼルエンジン車はこちら

充電制御車バッテリーのメリット

  • 燃費向上:エンジンの負荷が軽減され、結果的に燃費が向上します。
  • バッテリーの寿命が長い:必要なタイミングでしか充電されないため、バッテリーの無駄な劣化を防ぎます。
  • キャラバンに最適:特に電力を多く使うキャンピングカーとしての使用にも耐える性能を持っています。

アイドリングストップ搭載バッテリーとは?

一方、アイドリングストップ車用のバッテリーは、車が停止してエンジンが自動的にオフになるアイドリングストップ機能に対応しています。

このアイドリングストップ機能を持つ車種は、停止中でもエアコンや電気機器を動かすためにバッテリーからの電力供給が必要。

さらに、頻繁なエンジンの再始動に対応するため、通常のバッテリーよりも充電耐性が高く、耐久性に優れた設計になっています。

アイドリングストップ専用バッテリー

しかし、キャラバンにはアイドリングストップ機能が搭載されていないため、アイドリングストップバッテリーは過剰なスペックになります。

結論としてキャラバンのような車両には、このバッテリーは不要。

アイドリングストップ搭載バッテリーの特徴

  • 頻繁な再始動に対応:エンジンが何度も再始動するため、強力な充電性能が求められます。
  • バッテリー消耗が激しい:アイドリングストップ車両はバッテリーの負荷が大きいため、交換サイクルが短くなることがあります。
  • キャラバンには不要:キャラバンはアイドリングストップ機能を搭載していないため、充電制御車バッテリーの方が適しています。
95
バッテリーサイズ区分性能ランク端子の向き
アイドリングストップバッテリーの見方

S-95の型式を定めているのは電池工業会規格であるSBA規格

アイドリングストップ通常バッテリー
B17
B19
B20
B24
D20
D23
D26
D31
E41
F51
G51
H52
バッテリー性能ランク規格の互換

端子位置「L」の記載なし S-95の右側に表記がない場合、プラスマイナスの端子位置はJIS規格での「L」に該当します。

つまりアイドリングストップ車用バッテリーは、JIS規格である95D26Rと互換あり。

キャラバンにアイドリングストップバッテリーは必要?

結論から言うと、キャラバンにはアイドリングストップバッテリーは不要

キャラバンはアイドリングストップ機能を持たないため、その機能に対応した高性能バッテリーは必要ありません。

代わりに、キャラバンには充電制御車バッテリーが推奨されます。

マイナス端子側に充電制御のコネクターがあり

アイドリングストップバッテリーは、頻繁にエンジンが停止・再始動を繰り返す都市部での走行や、短距離走行の多い車に向いていますが、長距離運転や電力消費の大きい車には、充電制御車バッテリーの方が最適です。

OBDの役割とは?

OBD(オンボードダイアグノスティクス)は、車両に搭載された電子制御システムの診断ツール

車両のエンジン、トランスミッション、排気システムなどに異常が発生した際、OBDシステムはそのエラーを検知し、警告灯を点灯させます。

vanlifediy-diyキャラバンOBD診断の義務化
2024年よりOBD診断が義務化

また、エラーコードを記録することで、整備士やユーザーが原因を特定しやすくなります。

バッテリー交換とOBD2の関係

バッテリー交換時にはOBDの役割も重要。

現在では規格が統一されたOBD2が一般的な呼称。

バッテリー交換で、バッテリーを外すと、車のコンピュータに保存されているいくつかの設定(例:エラーコード、学習された走行データなど)がリセットされる場合があります。

近年の自動車はハイテク化が進み、さまざまなところに影響を及ぼします。

これを避けるために、OBDメモリーセーバーを使用することで、バッテリー交換中も電力を保持し、車の設定が失われないようにすることが可能。

電池式のOBDセーバーがお手軽です。(12Vバッテリーでも使用可能)

メモリー保護を目的としたバッテリー交換について

バッテリーの交換方法

バッテリーの交換は、正しい手順を守ることで車両にダメージを与えず、安全に行うことができます。

OBD2の位置を確認しましょう。

キャラバンのOBD2はハンドル下にあり

ここでは、キャラバンにおけるバッテリー交換の手順を説明します。

バッテリーはマイナスから外します

バッテリー交換に必要なもの

  • 新しいバッテリー(充電制御車バッテリーが推奨)
  • レンチ(バッテリー端子の取り外しに必要)
  • OBD2メモリーセーバー(必要に応じて)
  • 保護手袋(安全のため)
端子がボディに触れないよう注意しましょう

手順

  1. 車のエンジンを切る
    エンジンを停止し、キーを抜いて車を完全にオフにします。駐車ブレーキをかけて安全を確保。
  2. バッテリーの位置を確認
    キャラバンのバッテリーは助手席シート下のエンジンルーム内にあります。
  3. OBD2メモリーセーバーの接続
    バッテリー交換中に車の設定を保持したい場合、OBDポートにメモリーセーバーを接続し、電力供給を維持します。これにより、車のエラーコードや時計設定などがリセットされるのを防ぎます。
  4. バッテリー端子を外す
    最初にマイナス端子(黒)を取り外し、その後プラス端子(赤)を外します。順番を守ることでショートや電気の流れによる事故を防げます。端子がボディに触れないよう養生しましょう。
  5. 古いバッテリーを取り外す
    バッテリー固定具を緩め、古いバッテリーを慎重に取り外します。バッテリーは重く、バンドは再利用するので切らずにトレーごと引き上げましょう。怪我をしないように両手で持ち上げることがポイント。
  6. 新しいバッテリーを取り付ける
    新しいバッテリーを同じ位置に設置し、バッテリーのトレーの位置があるのでしっかり収まっていることを確認し、バッテリー固定金具でしっかりと固定します。
  7. 取り外す時とは逆の手順で、最初にプラス端子を接続し、その後マイナス端子を接続します。この順序で接続することで安全性が保たれます。
  8. OBD2メモリーセーバーを外す
    すべての接続がしっかりと締められていることを確認し、OBDメモリーセーバーを外します。
  9. エンジンフード(シート)を閉じる
バッテリー交換が完了

エンジンを始動します。

警告灯が点灯していないかをチェックし、正常に作動していることを確認し完了。

バッテリー選びのポイントまとめ

キャラバンには、充電制御車バッテリーが最適です。

アイドリングストップ搭載車用バッテリーは、性能が高く、頻繁な再始動に対応するために設計されていますが、キャラバンのような車両には過剰なスペック。

正しいバッテリーを選ぶことで、燃費の向上や車の性能維持が可能になり、バッテリーの寿命も延びます。

  • キャラバンには充電制御車バッテリーが最適
  • バッテリー選びは車の性能に大きく影響する
  • 交換時期やバッテリーの寿命にも注意が必要

キャラバンにおけるバッテリー交換は、正しいバッテリー選びと適切な交換手順を守ることで、安全かつ効率的に行えます。

特に、OBD2システムを活用することで、バッテリー交換中のトラブルを最小限に抑えることが可能。

メモリーバックアップにはメモリーセーバーが必須

交換後は、必ず設定や警告灯の状態を確認し、車が正常に作動していることを確認してください。

バッテリー交換が不安な方は、専門業者に依頼するのも一つの方法です。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

FAQ(よくある質問)

Q: 充電制御車バッテリーの交換時期は?
A: 一般的に3~5年が目安です。ただし、使用環境や走行距離に応じて異なるため、定期的に点検を行い、交換時期を確認しましょう。

Q: キャラバンに適した他のバッテリーの選択肢は?
A: 基本的には充電制御車バッテリーがおすすめですが、使用条件に応じて高性能なAGMバッテリーも選択肢に入ります。

バッテリー選びは専門家に相談を!

キャラバンのバッテリー交換自体はそれほど難しい作業ではありません。しかし作業が不安だと感じたら、迷わず専門業者に相談するのが最も確実。適切な作業と適切なバッテリーを選ぶことで、車両のパフォーマンスを最大限に引き出し、バッテリーの寿命を延ばすことができます。このように、必要に応じて、専門業者によるアドバイスを受けることを強くおすすめします。

取材協力 タイヤショップエクスチェンジ

名称タイヤショップ エクスチェンジ
所在地埼玉県入間市宮寺2095-8
TEL04-2937-5296
営業時間 9時30分から18時30分
定休日  木曜日(第2、第4水曜日)
タイヤショップエクスチェンジはプロの専門業者

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