近年、オールシーズンタイヤの人気が高まってきています。
私、ズナスケもキャラバンオーナで、2021年5月に【バン用】ネクセンNブルーオールシーズンタイヤに履き替え、丸3年が経過しました。
オールシーズンタイヤの利点はスタッドレスタイヤのように季節ごとの交換が不要なため、保管場所が無いケースや利便性を求める方にとって魅力的な選択肢。
しかし、交換時期や寿命については疑問に思うことも多いでしょう。

本記事では、実際にネクセンNブルーオールシーズンタイヤを3年履いた経験から、オールシーズンタイヤの交換タイミング、寿命、そしてスリップサインとプラットフォームの違いについて詳しく解説します。
これからオールシーズンタイヤを検討しているあなたにとって有益な記事となることでしょう。

オールシーズンタイヤとは?
オールシーズンタイヤは、名前の通り、夏でも冬でも使える万能なタイヤ。
どちらかというと普段めったに雪が降らない地域に住んでいる人に向いているタイヤで、冬場の積雪や氷上での性能はスタッドレスタイヤほどではありませんが、軽い雪なら問題なく走行できます。
タイヤ交換の手間を省きたい方や、比較的雪の少ない地域に住んでいる方にとっては、オールシーズンタイヤは非常に便利。
性能比較表
路面状態 | Nブルー | スタッドレス | 夏タイヤ |
ドライ | ○ | △ | ○ |
ウェット | ○ | △ | ○ |
凍結 | △ | ◎ | × |
圧雪 | ○ | ◎ | × |
シャーベット | ○ | ◎ | × |
冬タイヤ規制 | ○ | ○ | × |
夏のドライからウェット路面はもちろん冬の雪道から氷上まで走行可能なタイヤを、4シーズン使えることからオールシーズンタイヤといいます。

ネクセンNブルーオールシーズンタイヤは、性能表からも分かるように、スノーフレークマークが存在しすべての路面状況に対応。
しかし、雪国に住んでいる人や氷上もきちんと走れるスタッドレスタイヤ同等の性能を、オールシーズンタイヤに求めるのであれば、最初からスタッドレスタイヤを選択した方が良いでしょう。
あくまでも突然の雪に見舞われたというような、非常時に役立つタイヤなのです。

3年履きましたが、それまで何度かあった突然の雪にも安心して対応出来ましたので、個人的には全く不満はありません。
とにかく急ハンドルや急ブレーキといった「急」の付く動作をしなければ大丈夫。
このように性能には満足しているため、また同じタイヤへ履き替えました。
ネクセンNブルーオールシーズンタイヤは私もおススメ!
オールシーズンタイヤのメリット
- 一年中同じタイヤで走行できるため、タイヤ交換の手間が省ける。
- 夏タイヤと冬タイヤを別々に用意する必要がないため、保管スペースが不要。
- 滅多に雪が降らない地域に住んでいるが、もしもの時に心強い
オールシーズンタイヤのデメリット
- 積雪が多い地域や、凍結路面ではスタッドレスタイヤに比べてグリップ性能が劣る。
- 極端な寒さや高温下では、専用タイヤ(冬用・夏用)に比べて性能が低下することがある。
- おおよそ3年から5年でスタッドレスタイヤとしての性能が無くなるので、交換が必要となる。
スタッドレスタイヤとの交換タイミングの違い
スタッドレスタイヤは冬季専用のタイヤであり、雪や氷の上で優れたグリップ力を発揮します。

一方、オールシーズンタイヤは夏用タイヤと冬用タイヤの中間的な性能を持つため、行ってみれば性能は平凡。
しかし交換するタイミングは季節に左右されません。
交換時期の目安
オールシーズンタイヤは、スタッドレスタイヤのように季節ごとに交換する必要はないですが、摩耗や劣化により交換が必要です。

目安として、3〜5年もしくは走行距離が3万〜5万キロを超えたら交換を検討しましょう。
また、スリップサインやプラットフォームといったタイヤの摩耗指標も確認することで、交換時期を判断できます。
スリップサインとプラットフォームの違い
オールシーズンタイヤの溝の残り具合をチェックする方法について、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤと同じく、「スリップサイン」と「プラットホーム」が存在します。
スリップサインは残りの溝の深さが1.6mmを示す目安のことで、それ以上に摩耗している場合は整備不良となるため露出する前にタイヤの交換が必要で、ディーラーでは制動性能が落ち始める4mmが交換の目安。

タイヤの交換時期を判断する重要な指標として、「スリップサイン」と「プラットフォーム」がありますが、それぞれの役割と違いを知っておくことが大切です。
スリップサインとは?
スリップサインは、タイヤの溝の間に設けられた突起で、タイヤが摩耗して溝が1.6mm以下になると現れる目印。
ここが本当の限界値で、スリップサインが露出すると車検には通らず法的にも交換が必要となり、安全性が大幅に低下します。

- タイヤ溝の残量が1.6mm以下になるとスリップサインが現れ、タイヤが限界に達したことを示します。
- タイヤの性能(特に排水性やグリップ力)が著しく低下するため、スリップサインが現れたら速やかに交換が必要。
プラットフォームとは?
プラットホームは、スタッドレスタイヤにおいて冬道での快適な走行を保つために重要な目安のことで、このプラットホームが、露出してきた時が冬タイヤとしての寿命を迎えたことを意味します。
そのため、冬タイヤとしての寿命を迎えたプラットホームが出現したところが交換の目安となるので、春先にプラットホームが出たなら夏は履きつぶし冬に新品交換することが理想。

このように、プラットフォームは主にスタッドレスタイヤに設けられた摩耗の目安で、雪道や凍結路面での性能が十分に発揮できなくなった時点を示すもの。
タイヤ溝が50%程度摩耗すると、このプラットフォームが現れ、スタッドレスタイヤとしての性能が劣化したことを意味します。
- プラットフォームは、雪上での性能が低下した際の目安として利用されます。
- 残りの溝が十分にあっても、プラットフォームが見えた時点で冬用タイヤとしては交換が推奨。
タイヤの寿命について
オールシーズンタイヤの寿命と劣化のサイン
オールシーズンタイヤの寿命は、一般的に3〜5年と言われていますが、使用頻度や道路環境によっても異なります。
劣化のサインを見逃さないことが、タイヤを安全に使用するためのポイント。
使用状況により異なりますが、距離にして3万キロといったところ。
新品のタイヤでは溝の深さが8mmありますが、3万キロ走行する頃にはタイヤの溝の残りが4mm程度となります。

つまり50%ほど摩耗した状態。
なぜ50%で交換が必要なのでしょう?
オールシーズンタイヤとしての寿命のサイン
- プラットフォームの露出
- ゴムの硬化(スタッドレスタイヤとしての性能が落ちる)
実際に私もオールシーズンタイヤを3年使用しましたが、オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤと同じく交換の目安となるプラットフォームが存在。

新品タイヤではしっかりと8mmの溝があり、プラットフォームが奥に見えます。

残りの溝が4mmとなった摩耗タイヤでは、プラットフォームが露出しています。
ゴムも硬化していてこれでは冬タイヤとしての性能が期待できないと判断し、交換となりました。
夏タイヤとしては、まだまだ使えますが夏タイヤであっても50%以下の溝では性能が著しく低下していきます。
タイヤとしての劣化のサイン
- スリップサインの露出
- ゴムが硬化している(タイヤ表面にひび割れが見られる)
- 異常な振動や騒音が発生する
これらの症状が見られた場合は、タイヤを早めに交換しましょう。
スリップサインが露出するのはタイヤの溝が1.6mm以下になったときですが、この状態ではブレーキの制動距離が伸び、雨の日ではコントロールを失うリスクもあり非常に危険な状態。
ゴムのひび割れや硬化は、突然のパンクのリスクがあります。
また、タイヤの寿命を延ばすために、定期的な空気圧のチェックやローテーションが重要。
オールシーズンタイヤの交換は?
タイヤ交換はホイールとセットであればDIYでも可能ですが、タイヤそのものを交換する場合では、プロのタイヤショップに依頼するのが確実。

以下に、一般的なタイヤ交換の手順と、プロに依頼する場合のメリットを解説します。
DIYでのタイヤ交換方法(夏タイヤから冬タイヤへ)
- 車両を水平な場所に置きサイドブレーキを強くかける
- 車両をジャッキで持ち上げる
- ホイールナットを緩め、夏タイヤを外す
- 冬タイヤを取り付け、ナットを締め直す
- 1カ所を強く締めずに対角線上に締めていくのがポイント
- ジャッキを下げ車両を降ろす
- 最後にトルクレンチを使って適正な力(キャラバン11kgf)で増し締め
- 完了
プロに依頼する場合のメリット
- ホイールバランスやアライメントを同時にチェックできる
- 最新の設備で正確な交換ができるため、安全性が向上する
- 時間が短縮できる

オールシーズンタイヤを長持ちさせるためのコツ
タイヤを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
特にオールシーズンタイヤは年間を通して使われるため、次のポイントに注意しましょう。
メンテナンスポイント
- 空気圧の定期チェック:適切な空気圧を保つことで、均等な摩耗を実現し、寿命を延ばせます
- タイヤローテーション:前後左右のタイヤを定期的に入れ替えることで、摩耗を均等に保つことができます
- タイヤの溝のチェック:石やクギが刺さっていないか定期的に確認しましょう
2024年現在取り扱いメーカー
当時、私が履いた2021年はネクセンNブルーオールシーズンタイヤのみが商用車であるキャラバンやハイエースに初めて対応したモデルでした。
2024年現在では様々なタイヤメーカーから発売されています。
サイズ | メーカー | 名称 |
195/80R15 107/105N LT | ネクセン | Nブルー4シーズンバン |
195/80R15 107/105N LT | ダンロップ | マックスVA1 |
195/80R15 107/105N LT | ミシュラン | アジリスクロスクライメートX-ICE |
195/80R15 107/105N LT | ヨコハマ | ブルーアースRY61 |
195/80R15 107/105N LT | グットイヤー | ベクター4シーズンカーゴ |
195/80R15 107/105N LT | トーヨー | セルシアスカーゴ |
キャラバンとハイエースは同サイズとなります。
タイヤ通販 AUTOWAY
商用車ではタイヤ選びはLT(ライトトラック)タイヤが必須条件で、LTタイヤであれば、そのまま車検に通せます。

この数年でラインナップが増えたことからも、商用車においてのオールシーズンタイヤの需要や、メーカーの「力の入れよう」が伺えます。
まとめ
オールシーズンタイヤは、年間を通して便利に使用できるタイヤですが、摩耗や劣化には注意が必要です。
スリップサインやプラットフォームを定期的に確認し、適切なタイミングで交換を行うことで、安全かつ快適な走行を維持することが可能。
また、定期的なメンテナンスも寿命を延ばすための大切な要素。
タイヤ交換の目安は夏タイヤであってもディーラーでは、残りのタイヤ溝が4mmつまり50%となったところで交換を推奨しています。
つまり、50%以下となったところから、急激にタイヤとしての性能が落ちていくため。
具体的にはコーナーでのハンドリングだったり、雨の日の制動距離に影響してきます。

それは突然で、今まで止まれていた感覚でも止まれなくなくなることが怖いところ。
タイヤの溝が少ないことで止まれなくなる事例は、特に雨の日で特に体感ができることで、水はけの性能が落ちるため顕著に現れます。
このことから、オールシーズンタイヤであっても基本は同じで、残りの溝が4mmとなったところで交換をしていくことをおススメします。
そうすることで安心してタイヤに命を預けられます。
タイヤ代をケチったことで、スリップ事故を起こしては元も子もありません。
適切なタイヤ交換とメンテナンスを行うことで、長く安心してオールシーズンタイヤを使用しましょう。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
タイヤ通販の終着駅 AUTOWAY
名称 | タイヤショップ エクスチェンジ |
所在地 | 埼玉県入間市宮寺2095-8 |
TEL | 04-2937-5296 |
営業時間 | 9時30分から18時30分 |
定休日 | 木曜日(第2、第4水曜日) |
FAQ(よくある質問)
Q1: オールシーズンタイヤの交換時期の目安は?
A1: 一般的には3〜4年または走行距離が3万〜5万キロを超えた場合が目安です。スリップサインが露出している場合は、早めの交換を推奨します。
Q2: スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤのどちらを選ぶべき?
A2: 雪や凍結が頻繁に起こる地域では、スタッドレスタイヤが適しています。軽い雪や都市部の使用ならオールシーズンタイヤが便利です。
Q3: タイヤ交換はDIYで可能ですか?
A3: はい、ホイールごとなら可能ですが、タイヤそのものの交換やホイールバランスやアライメント調整はDIYではできません。プロショップに任せましょう。
取材協力先 タイヤショップエクスチェンジ 代表清水さん

20インチにも対応可能なタイヤプロショップ、持ち込みタイヤも履き替え対応可能です。
輸入タイヤ直販店 AUTOWAY
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