あなたは自分のクルマのタイヤに気を使っていますか?
「タイヤの溝がしっかり残っているから、まだ交換しなくても大丈夫」と思っていませんか?
結論から申し上げますと「山が残っていてもダメなケース」が存在します。
それには理由があり実は、タイヤはゴム製品であるため、時間とともに硬化し、劣化してしまうことが原因。

つまり、たとえ溝が残っていても、硬化したタイヤは本来の性能を発揮できず、安全性が大きく低下するということ。
本記事では、タイヤの硬化について詳しく解説し、安全な交換時期を考えていきます。

タイヤの硬化とは?
新品のタイヤを指で押してみると柔らかく、弾力があることが分かります。
タイヤの硬化とは、ゴムが経年劣化によってその弾力を失い、グリップ力が低下する現象。
以下のような要因がタイヤの硬化を引き起こします。
- 紫外線:直射日光にさらされることで、ゴムの劣化が加速。
- 温度変化:夏の高温、冬の低温による影響。
- 湿度と乾燥:湿気が多いとゴムの成分が変質し、乾燥しすぎると硬くなる。
- 保管環境:直射日光の当たる場所や、空気圧の低い状態で長期間放置すると劣化が進行。
タイヤは残り溝が4mmになると交換時期と言われています。

しかしタイヤは使用していなくても経年で硬化するため、走行距離が少なくても安心できません。
硬化したタイヤのリスク
タイヤが硬化すると、以下のような危険が生じます。
- 雨天時のスリップリスク増加:ゴムが硬化すると路面との摩擦が減り、滑りやすくなる。
- ブレーキの効きが悪くなる:特にウェット路面で制動距離が長くなる。
- ひび割れによるバーストの危険性:硬化が進むとタイヤのサイドウォールにひびが入り、バーストの原因になる。

特にスタッドレスタイヤはゴムの柔らかさが性能のカギとなるため、硬化したタイヤでは雪道でのグリップ力が著しく低下します。
タイヤの硬化を見極める方法
硬化したタイヤを見極めるには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 製造年の確認:タイヤのサイドウォールに記載されている「DOTコード」をチェック。4桁の数字が製造年月を示しており、例えば「2220」は2020年の22週目に製造されたことを意味します。
- 手触りの変化:弾力がなく、カチカチに硬くなっている。
- ひび割れの有無:特にサイドウォール部分に細かいひびが入っていると要注意。
- 走行時の違和感:グリップ力の低下を感じたり、乗り心地が悪くなったりする。
- 硬度計の活用:タイヤの劣化を数字で見れる硬度計やデュロメーターという専用の測定器を活用。器具をタイヤのトレッド面に押し当て測定します。

硬度に関してはこれといった単位は存在しません。
鉄板のような硬い素材を硬度100とし、柔らかいものほど数字は下がります。
基準硬度 | 交換目安硬度 | |
夏タイヤ | 55 | 65 |
スタッドレスタイヤ | 45 | 55 |
オールシーズンタイヤ | 50 | 60 |
この数値は目安であり、タイヤのメーカーや銘柄により硬度は異なるのであくまで参考値となります。(プラスマイナス5程度は普通にある)
スタッドレスタイヤの方が、硬度を表す数値が低く柔らかいことが分かります。

オールシーズンタイヤの硬度は夏タイヤに近いイメージ。
新品のうちに触っておくことで、硬くなった実感を得やすくなるので新品タイヤは良く触れておきましょう。
交換時であれば一番比較しやすい。
安全なタイヤ交換の目安
タイヤの交換時期は走行距離や使用環境によって異なりますが、以下を目安にしましょう。

- 使用開始から4〜5年:たとえ走行距離が少なくても、5年以上経過したタイヤは交換推奨。
- 走行距離3〜4万km:溝が残っていても、ゴムが劣化している可能性あり。
- スタッドレスタイヤは3シーズンが目安:ゴムが硬くなると雪道での効果がなくなるため、シーズンごとにチェックが必要。
タイヤを長持ちさせるコツ
タイヤを長持ちさせる秘訣は、タイヤの劣化を最小限に抑えることが重要。

タイヤの劣化を遅らせるために、以下のポイントを心がけましょう。
- 適切な空気圧を維持する:低すぎると劣化が早まる。
- 直射日光を避けた保管:カバーをかけたり、屋内で保管すると紫外線を防げる。日陰に置くだけでも効果はあります。
- 定期的なローテーション:前後のタイヤを定期的に交換することで、均等に摩耗させる。
- 走行前の点検:異常がないか定期的に確認し、異変を感じたら早めに交換を検討する。
- 急のつく動作は控える:急ブレーキはもちろん急ハンドルもタイヤの摩耗を早める要因となります。

まとめ
タイヤは消耗品であり、溝の深さだけでなく、ゴムの劣化にも注意が必要です。

特に硬化したタイヤは、スリップやバーストのリスクを高めるため、「タイヤの山があるから大丈夫」といって安心せず製造年や硬化の状態を定期的にチェックし、安全な交換時期を意識しましょう。
特に雨の日では止まれないといった現象で、タイヤの劣化具合が顕著に現れます。
硬化したタイヤでは柔軟なゴムの抵抗が期待できず地面を的確に捉えてもらえません。
つまり踏ん張りがきかないといったイメージ。

コストを抑えるためにタイヤを長く使いたい気持ちはわかりますが、安全を最優先に考えることが大切です。
事故などを起こしてしまってはクルマの破損だけならまだしも人身事故によって、もっと高い代償となってしまう可能性もあります。

意外と見逃しがちなタイヤの硬化に対し「長くても5年」と割り切り適切な管理と早めの交換で、安全で快適なドライブを楽しみましょう。
最後まで読んで下さりありがとうございました。

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