キャラバンとハイエースは永遠のライバルです。
とはいえ現行車ではハイエースとキャラバンの販売比率は7対3ともいわれ、ハイエースに大きく軍配が上がっています。
私はキャラバン乗りではありますが、決して強がりではなくキャラバンはハイエースに劣っているクルマではありません。
ここまで販売比率に差が付いたのには理由があり、現行200系ハイエースのデビューは2004年で、その時のキャラバンはE25と言われているモデルで、クラッシャブルゾーンがデザインに反映されており大きく鼻の出たシルエットで足元は意外と広く運転しやすいのですが、お世辞にも「カッコいいデザイン」ではありませんでした。
E26キャラバンが発売されたのが2012年ですから、この期間が8年間続いたこともあって、この当時の販売比率が8対2となってしまいました。
この頃の大きく販売比率を落としたのが、現在まで尾を引いている販売比率の差の要因かと思われます。
今回、ハイエースとキャラバンをボディ形状によって寸法や搭載されているエンジンの種類から、ハイエースとキャラバンを悩んでいるあなたへあなたのいあった選択できるよう比較検討データを用意しましたので、そういったスペックから検討していただけたら幸いです。
この記事を読むことによってハイエースとキャラバンの購入を悩んでいるあなたが、どちらの車種を選んだらいいかが分かるようになります。
デザインとボディ形状
現行キャラバンはハイエースと比べてもデザイン面ではほとんど差が無く(ハイエースを真似したデザインとも言われていますが・・・)
ハイエースボディ形状 | 全長×全幅×全高(mm) |
標準ナローボディ | 4695×1695×1980 |
標準ハイルーフ | 4695×1695×2245 |
ワイドミドル | 4840×1880×2105 |
ワイドハイルーフ | 5380×1880×2285 |
キャラバンボディ形状 | 全長×全幅×全高(mm) |
標準ナローボディ | 4695×1695×1990 |
標準ハイルーフ | 5080×1695×2285 |
ワイドハイルーフ | 5230×1880×2285 |
ボディ形状はハイエースが4種類、キャラバンは3種類から選択可能。
一番大きな違いがワイドのミドルルーフという選択肢が、ハイエースにはあることです。
ワイドのミドルルーフには3ナンバーのワゴン設定があり、10人乗りの仕様があります。
大家族や多人数での移動が多い人はこのワイドミドルルーフという乗用車であるワゴン設定があるハイエースを選択すればよいでしょう。
5人乗れればいいのでしたら、「バン」という選択肢もありです。
ナローボディのであれば運転に不安の少ない日常使いに丁度いいサイズ感です。
エンジンスペックと燃費
ハイエースエンジン | エンジン型式 | エンジン出力(PS) | 最大トルク (Nm) | WLTCモード燃費km/L |
2Lガソリン | 1TR-FE | 136 | 182 | 9.2 |
2.8Lディーゼル | 1GD-FTV | 151 | 300 | 12.4 |
2.7Lガソリン | 2TR-FE | 160 | 243 | 8.8 |
キャラバンエンジン | エンジン型式 | エンジン出力(PS) | 最大トルク (Nm) | WLTCモード燃費km/L |
2Lガソリン | QR20DE | 130 | 178 | 8.5 |
2.4Lディーゼル | 4N16 | 132 | 370 | 11.3 |
2.5Lガソリン | QR25DE | 145 | 213 | 8.2 |
2.7Lエンジンはワイドミドルルーフ仕様に搭載されており、大きな車体にはマッチングの良いエンジンです。
標準ナローディには2Lのガソリン車とディーゼルエンジン車のモデルから選択可能です。ガソリン車に関しては大きな差は無く、ハイエースは6ATに対しキャラバンは7AT仕様となりますが、WLTCモードでは6ATであるハイエースの方が燃費は上です。
キャラバンのディーゼルエンジンは2022年のマイナーチェンジによって、それまでの日産製YD25DDTi(129PS)エンジンから三菱製の4N16(132PS)へ刷新されました。
表で見比べてもらうと分かりますが、ハイエースのディーゼルエンジンは2.8Lで最大トルクが300Nmですが、キャラバンの新型ディーゼルエンジンのトルクは370Nmもあります。
どちらも環境に配慮した厳しい排ガス規制をクリアしたクリーンディーゼルターボエンジンですが、トルクだけでなく静粛性の高さや振動面もキャラバンの方が上です。
燃費性能だけで見るとハイエースに軍配が上がります。
車中泊・オートキャンプ用品の販促プログラムグレードと価格の比較
グレード | 税込み価格(円) |
ハイエースバンスーパーGLダークプライムⅡ 2Lガソリン 2WD | 3,280,600 |
ハイエースバンスーパーGLダークプライムⅡ 2.8Lディーゼル 2WD | 3,889,400 |
ハイエースバンスーパーGLダークプライムⅡ 2.8Lディーゼル 4WD | 4,190,600 |
ハイエースワゴンGL ダークプライムⅡ 2.7Lガソリン 2WD | 3,525,600 |
ハイエースワゴンGL ダークプライムⅡ 2.7Lガソリン 4WD | 3,824,600 |
ハイエースワゴンGL ダークプライムⅡ 2.8Lディーゼル 4WD | 4,023,500 |
グレード | 税込み価格(円) |
キャラバンプレミアムGX 2Lガソリン 2WD | 3,043,700 |
キャラバンプレミアムGX 2.4Lディーゼル 2WD | 3,711,400 |
キャラバングランドプレミアムGX 2Lガソリン 2WD | 3,212,200 |
グランドプレミアムGX 2.4Lディーゼル 2WD | 3,879,700 |
キャラバンプレミアムGX 2.4Lディーゼル 4WD | 4,013,900 |
キャラバングランドプレミアムGX ディーゼル 4WD | 4,182,200 |
ハイエースダークプライムは2022.11現在の「ダークプライムⅡ」の価格です。
代表的な車種だけでの比較ですが、2Lのバンであれば価格はハイエースもキャラバンも変わりません。
ハイエースのスーパーGLダークプライムグレードとキャラバンのグランドプレミアムGXが同等グレードとなります。
高級感のある控えめなダーククロームメッキがどちらも装備されています。
ワイドミドルルーフのワゴン車にも、より豪華装備ハイグレードモデル「ダークプライムⅡ」設定があり、ボディ寸法も大きいのですが、お買い得感の高く、ワゴン車を考えているのであればキャラバンには同等モデルが存在しないため「ハイエースという選択」になります。
ダークプライムⅡの主要装備
- 15インチ専用アルミホイール
- トヨタセーフティセンス
- プリクラッシュセーフティ(歩行者、衝突回避支援システム)
- ミリ波レーダー
- オートマチックハイビーム
- ブレーキアシスト機構
- パノラミックビューモニター
- 運転席助手席SRSエアバック
- プリテンショナー付きシートベルト
- ダークメッキ装飾
- 電動格納式ドアミラー
- デジタルインナーミラー
どちらがいいの?
もちろん、今までの販売実績もありますのでハイエース好きな方であればやはり「ハイエース一択」だと思います。
しかし、購入を「迷われている」「どっちにしたらいいか分からない」であれば、キャラバンも含め検討されたらよいと思います。
ナローボディのバンに至っては大きな差はほとんどありません、現在では装備もほとんど同じです。
発売当初は後発であったキャラバンの方が使い勝手も良く、安全性も優れていました。
例えば自動ブレーキやオートエアコンを搭載したのもキャラバンの方が先で差を広げました。
しかし、ハイエースも負けじとモデルチェンジを繰り返し、今では、ハイエースにも自動ブレーキはもちろんオートエアコンや運転席、助手席エアバックをグレードにもよりますが、搭載してきております。
つまりキャラバン無くしてはハイエースもここまで進化しなかったでしょうし、それはキャラバンにも言えることです。
お互いがライバル関係であるからこそ、切磋琢磨し良くなってきたのです。
300系ハイエースは、すでに海外ではデビューしておりますが、日本ではほとんど見かけません。
日本市場で大人気のナローボディ仕様は、唯一無二の存在で、5ナンバー枠一杯のスクエアボディはこれ以上安全性を追及すれば、荷室寸法を減らすかボディを大きくするかしか選択肢がありません。
300系はボディサイズが大きくなっているので、5ナンバー枠を求めている人には受け入れてもらえません。
2022年もハイエースはマイナーチェンジでしたが、300系にしてしまうと、ナローボディの市場はキャラバンへ流れていくことでしょう。
この事実は、トヨタとしては目に見えていることなので、ハイエースは2004年からの設計でモデル末期ではありますが、そのような理由からフルモデルチェンジしない実情があります。
ハイエースもキャラバンも既に現在の規格では「完成の域」にあります。
後は好みの問題となります。
ハイエース設計の古さも影響しているのが、サイドブレーキでキャラバンは足踏み式ですが、ハイエースはステッキ式となっています。
ハイエースの一体式セカンドシートに対しキャラバンのセカンドシートは50対50の分割式で、片側のみ倒すことも可能でキャラバンの使い勝手に優れている点も多いのも事実です。
しかし、リセールバリューはハイエースの方が圧倒的に高くその差は同じグレードでも、キャラバンとの下取りに30万円の差が付くこともあります。
まとめ
以上のことから販売比率では圧倒的にハイエースですが、装備を比較しても、エンジンを比較しても決してキャラバンは劣っているクルマではありません。
ハイエースか迷ったならキャラバンがおすすめな理由の記事はこちら
しかし、依然としてキャラバンはマイナー好みなところもあり、ハイエース好きであればハイエース信仰があるのでハイエース一択で良いと思いますが、キャラバンにはハイエースにはない魅力も沢山あります。
街中ですれ違う車は圧倒的にハイエースが多いですし人気車種が故、盗難率も依然としてハイエースはワースト1位です。
その点、言い方を変えれば不人気者であるキャラバンは人とあまり被らず、盗難率も低いです。
アフターパーツもハイエースの方が多く出回っておりますがそれでも、アフターパーツが出回ってないわけでないので、多少は選択可能です。
また、無いものは自作で作る楽しみもあります。
キャラバン乗りとしてはキャラバンをおススメしますが、結局は好みの問題となってしまいます。
私自身リセールバリューが低くても乗りつぶす気なので気になりませんし、自分好みに仕上げた車中泊仕様にしているので、子供との車内での時間がとても楽しいひと時でもあります。
ハイエースにせよキャラバンにせよ、この荷室を自分好みに仕上げていけるのが、このクルマの楽しみであり醍醐味です。
釣りが趣味なら釣仕様に、キャンプ、アウトドア好きならキャンプ仕様に、サーフィン好きならサーフィン仕様に、車中泊好きなら車中泊仕様にあなたに適したあなた好みに仕上げてください。
さあ、あなたもキャラバンやハイエースで楽しいバンライフ車中泊をしましょう。
ご拝読ありがとうございました。
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