箱車とは(ハコ車とも呼ばれている)特徴のある四角い箱型のボディのクルマである「ハイエース」や「キャラバン」などの1BOX車のことを指します。
対して、同じ形状である 軽バンも箱型という意味で、軽箱(ケイハコ)と呼ぶ人もいます。

今回は、そんな箱車の魅力についてお伝えさせていただきます。
この記事を読むことによって、箱車の楽しみ方を知ることができるようになります。

箱車は業界によって違うクルマになる
レースマシンといったモータースポーツの業界では、フェンダーが無くオープンホイール(タイヤ丸出し)で走行するF1マシン等のフォーミュラカーに対し、市販車をベースとしたGTカーなのマシンを箱車と呼ぶケースもあります。

元祖ハコ車は何といっても「ハコスカGT-R」
市販車ベースのレーシングカーであったハコスカは、破竹の50連勝を達成した古き良き日産の代表格モデル。
その他、運送業界でのトラックをベースとしたアルミ製の箱型の荷台を架装したトラックも業界では箱車とも呼ばれています。

ここでは一般的(とは限らなない?)
ハイエースやキャラバンをベースとしたクルマを
【箱車=1BOX】
という形でお話しします。

私の愛車はキャラバン
私の愛車は簡易キャンパーである「キャラバンマルチベッド仕様」で、根っからの箱車大好き人間です。

このキャラバンを使い、車中泊を中心としたバンライフを満喫しています。
そんな箱車は、仕事用のバンとしての仕様方法ではなく、「思いっきり趣味のクルマ」として荷室部分をベッドキットカスタムし、商用車登録のまま(つまり4ナンバー車)自家用車として活躍しています。
ここでは、キャラバン大好き人間が箱車の魅力についてご紹介します。
ハイエースとキャラバンのボディサイズ比較
箱車には代表格のハイエースに対しキャラバンも存在します。
ハイエースとキャラバンのボディサイズは、標準ナローボディこそ同じようなサイズとなりますが、それ以外では異なるボディサイズのラインナップがあります。
販売比率としては、ハイエースに対しキャラバンの比率は7対3と言われ、ハイエースが絶対的な人気を誇っています。


ハイエースのボディサイズ
両車のボディサイズを比較します。
ハイエースボディ形状 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
標準ナローボディ | 4695 | 1695 | 1980 |
標準ハイルーフ | 4695 | 1695 | 2245 |
ワイドミドル | 4840 | 1880 | 2105 |
ワイドハイルーフ | 5380 | 1880 | 2285 |
ハイエースは4種類から選べるボディサイズのラインナップ。
特徴的な違いとしてキャラバンには存在しない、ワイド幅のミドルルーフ仕様の存在がハイエースにはあること。

ハイエースワイドミドルルーフ仕様は、3ナンバー乗用車登録のワゴン仕様も選択できるので、大家族にも人気。

キャラバンとハイエースは、どちらがいい悪いはありません。
しかし、このワイドミドルルーフボディサイズの選択可能なことが、ハイエースの方が人気の要因の一つ。
あなたのライフスタイルの合わせて選択しましょう。
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キャラバンのボディサイズ
キャラバンボディ形状 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
標準ナローボディ | 4695 | 1695 | 1990 |
標準ハイルーフ | 5080 | 1695 | 2285 |
ワイドハイルーフ | 5230 | 1880 | 2285 |
キャラバンのボディサイズは3種類。
キャラバンには標準幅のロングハイルーフ仕様があることが特徴ですが、キャンピングカーベースや介護送迎のベース車の色合いが強い。

趣味色が強いのは、やはりキャラバンでは標準ナローボディが一番人気。

ナローボディは5ナンバーサイズなので狭い路地でも意外と入っていけるし、2000mm以下の全高はほとんどの立体駐車場が利用可能。

ハイエースとキャラバンのエンジン比較
ハイエースとキャラバンともに3種類のエンジンをラインナップ
ハイエースのエンジンラインナップ
ハイエースエンジン | エンジン型式 | 排気量 | 最大出力 | 最大トルク |
2.0Lガソリンエンジン | 1TR-FE | 1.998L | 136PS | 182Nm |
2.7Lガソリンエンジン | 2TR-FE | 2.693L | 160PS | 243Nm |
2.8Lディーゼルエンジン | 1GD-FTV | 2.754L | 151PS | 300Nm |
ガソリン車ではハイエースの方が出力は上まわる。

キャラバンのエンジンラインナップ
キャラバンエンジン | エンジン型式 | 排気量 | 最大出力 | 最大トルク |
2.0Lガソリンエンジン | QR20DE | 1.998L | 130PS | 178Nm |
2.5Lガソリンエンジン | QR25DE | 2.439L | 147PS | 213Nm |
2.4Lディーゼルエンジン | 4N16 | 2.488L | 132PS | 370Nm |
キャラバンの4N16ディーゼルエンジンは2022年に3型になった際に搭載された新エンジン。

三菱製となり370Nmと高トルクで7AT化されたミッションとの相性も良く乗りやすく静粛性が高いのが特徴。
スペックが総合的に優秀なのはやっぱり「ハイエース」といったところ・・・
ハイエースとキャラバンの燃費比較
キャラバンとハイエースの燃料消費量について比較します。
より実燃費に近いWLTCモードで検証

ハイエースのWLTCモードによる燃費の比較
走行モード | 2.0Lガソリン車 | 2.7Lガソリン車 | 2.8Lディーゼル車 |
WLTCモード(km/L) | 9.2 | 8.8 | 11.3 |
市街地モード(km/L) | 6.8 | 6.5 | 8.9 |
郊外モード(km/L) | 9.4 | 9.2 | 11.5 |
高速道路モード(km/L) | 10.7 | 10 | 12.6 |
燃費に関してはハイエースに軍配が上がります。

キャラバンのWLTCモードによる燃費の比較
走行モード | 2.0Lガソリン車 | 2.5Lガソリン車 | 2.4Lディーゼル車 |
WLTCモード(km/L) | 8.5 | 8.4 | 11.3 |
市街地モード(km/L) | 6.4 | 6.4 | 9 |
郊外モード(km/L) | 8.9 | 8.6 | 11.3 |
高速道路モード(km/L) | 9.6 | 9.5 | 12.7 |
ガソリン車に関しては、キャラバンでは10㎞/Lに届きません。
一般道では7㎞/L程度・・・

とはいえ、実燃費では高速道路では10㎞/L以上走ることも可能。
燃費も総合的には「ハイエース」の方が優秀・・・
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ハイエースとキャラバンの室内寸法比較
室内寸法 | ハイエース | キャラバン |
室内長(単位mm) | 3000 | 3050 |
室内幅(単位mm) | 1520 | 1545 |
室内高(単位mm) | 1320 | 1320 |
ここでは一番人気である標準ナローボディの室内寸法を比較します。
同じナローボディの比較なので、室内寸法には大きな違いはありません。

職人によっては室内長50mmの差が影響するかもしれませんが・・・
この室内長3050mmは、キャラバンが打倒ハイエースのため企業努力によって拡張したスペースになりますが、奇しくも結果的に販売には大きな影響はないようでした。
どちらにしても箱車の魅力は、この広大な「荷室スペース」

室内長はセカンドシートを倒して全面を使用した最大での場合となります。
私の愛車キャラバン「マルチベッド仕様」では、セカンドシートから後ろの荷室スペースに、床張りとベッドキットを架装したモデルになります。
キャラバンマルチベッド仕様とは?
キャラバンマルチベッド仕様は、日産のディーラーで購入可能な簡易キャンパー。
セカンドシートから後ろの、本来であれば荷室部分が常設ベッドスペースになっております。

マルチベッド仕様のベッド寸法
マルチベッド | ベッド寸法(mm) |
ベッドの長さ | 1760 |
ベッドの幅 | 1510 |
ベッドの高さ | 350 |
ベッドの厚み | 350 |
大人二人寝るには十分な広さ、小さなお子様なら川の字に3人でも車中泊が可能。
キャラバン「マルチベッド仕様」価格表
キャラバンマルチベッド仕様の価格設定は、車両本体価格プラス50万円。
グレード | 価格(円) |
プレミアムGX 2Lガソリン2WD マルチベッド仕様 | 3,653,100 |
プレミアムGX ディーゼル2WD マルチベッド仕様 | 4,320,800 |
グランドプレミアムGX 2Lガソリン2WD マルチベッド仕様 | 3,850,000 |
グランドプレミアムGX ディーゼル2WD マルチベッド仕様 | 4,517,700 |
プレミアムGX ディーゼル4WD マルチベッド仕様 | 4,623,300 |
グランドプレミアムGX ディーゼル4WD マルチベッド仕様 | 4,820,200 |
ボディサイズは標準のナローボディのみに設定されています。

上級グレードのプレミアムGX、グランドプレミアムGXをベースとしているので内装が豪華。
私はセレナから箱車デビューしましたが、ミニバンからの乗り換えでも大きな不満はありません。

箱車は趣味を楽しむクルマ
箱車の魅力はこのような広大な趣味のスペースが作れることが最大の魅力。
つまり私のように
クルマ+キャンプ
といった使用方法で、箱車であるキャラバンであればテント不要で車中泊が可能。

もちろんポータブル電源を積んでいるので、車内での車中飯や電気敷毛布や扇風機などを使った温度調整もできます。
ただ、キャンピングカーではないので、エンジンを切った状態で空調設備を使うまでの快適性は求められません。

言い方を変えれば「非日常といった不自由を味わう」これこそが車中泊キャンプの醍醐味です。
このように箱車は
- クルマ+釣り
- クルマ+サーフィン
- クルマ+ウィンタースポーツ
- クルマ+オートバイ&自転車
といった「クルマ」+「趣味」といった楽しみが最大限生かせることが、普通のクルマにはない魅力。

その理由に積載能力も挙げられます。
バンでは1000㎏を積載できる構造。
だからオートバイのような重量物を積むことができるのです。

箱車は部屋として機能
箱車は自分のクルマを「部屋」のように使うことが可能。
例えば渋滞を避け深夜に到着し、ベッドで仮眠して、早朝からスキー場でスキーを楽しむ。

ベッドスペースでありながら、部屋として使えるので着替えも車内で完結。
スキー場によっては仮眠室がある場合もありますが、他人を気にせず自分のクルマで仮眠が出来た方がよっぽど快適です。

女性や小さなお子様がいる場合なら尚更。
箱車は非常時のベースキャンプ
日本は自然災害の多い国です。
いつ何時、自分が被害にあうか分かりません。

私の場合、災害時に自分のクルマがベースキャンプになるよう日頃から、非常食や水、簡易トイレ、トイレットペーパー等の災害用に使える用品を積んでいます。

そんな理由もあり、あまり燃費はよくありませんが・・・
災害時には車中泊となってしまうケースも多々あります。
しかし、車中泊が可能なベッドスペースのないクルマでは、「エコノミークラス症候群」(急性肺血栓塞栓症)といった危険性もあります。
飛行機のエコノミークラスといった狭い座席で同じ姿勢で、何時間も水分も取らず座り続けた場合に発症するリスクの高い病気。
一般的に同じ姿勢が6時間以上は危険とされています。
こまめに足の運動をすることが効果的ですが、狭い車内ではなかなかそうもいきません。

こんなとき、常設ベッドがあれば車内で足を伸ばして寝ることが可能。
災害時にも使える箱車は頼もしい味方。
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まとめ
いかがでしたか?
とにかく箱車は魅力的なクルマ
絶対王者のハイエースもありますが、キャラバンでも十分楽しめます。
そんなキャラバン大好きな私「ズナスケ」がおススメするモデルはキャラバン「マルチベッド仕様」
ベース車+50万円という金額で購入可能。

大掛かりな架装が無いのでキャンピングカーよりも車両価格が安く、ミニバン感覚で買えちゃいます。
そして楽しみ方は無限大で、趣味にどっぷりとハマった使い方ができることが最大の魅力。
「クルマ」+「あなたの趣味」=箱車
箱車は、そんなあなたの願いをかなえてくれるクルマです。
乗るだけで「ワクワク」させてくれるミニバンでは味わえなかった感覚。
そんな箱車であなたも車中泊、バンライフを始めてみませんか?
最後まで読んで下さりありがとうございました。
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