2022年にビックマイナーチェンジが行われ、NV350キャラバンが【キャラバン】となりましたが 具体的に何が変わったのでしょうか?
見た目で言うとグリル周りが大きく変わったように見えます。 実際には、様々な所に変更が施されており、変速機が5ATから7ATへと多段化され、ディーゼルターボエンジンは新エンジンへ刷新されています。
そんな新しくなった「キャラバン」は近年の車中泊ブームの引率車です! 上級グレードであれば乗用車と遜色ない装備が付いています。
それぞれのスペックやグレードを徹底比較しながら検証していきましょう。
この記事を読むとキャラバンの最新スペックが分かります。
キャラバンのグレードについて
グレードについて大きな変更はありませんが、それまでバン4ナンバーに最上級グレードであったプレミアムGXの上に、「グランドプレミアムGXが新設定」されました。
バン4ナンバー | |||||||
グレード | ボディ幅 | ボディ長 | ルーフ | 2Lガソリン | 2.5Lガソリン | 2.4Lディーゼル | 4WD |
ルートバン | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 〇 | ディーゼルのみ | |
DX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 〇 | ディーゼルのみ | |
EX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 〇 | ディーゼルのみ | |
プレミアムGX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 〇 | ディーゼルのみ | |
グランドプレミアムGX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 〇 | ディーゼルのみ | |
バン1ナンバー | |||||||
グレード | ボディ幅 | ボディ長 | ルーフ | 2Lガソリン | 2.5Lガソリン | 2.4Lディーゼル | 4WD |
DX | 標準 | スーパーロング | ハイルーフ | 〇 | 〇 | 設定あり | |
EX | 標準 | スーパーロング | ハイルーフ | 〇 | 〇 | 設定あり | |
DX | ワイド | スーパーロング | ハイルーフ | 〇 | 設定あり | ||
EX | ワイド | スーパーロング | ハイルーフ | 〇 | 設定あり | ||
ワゴン3ナンバー | |||||||
グレード | ボディ幅 | ボディ長 | ルーフ | 2Lガソリン | 2.5Lガソリン | 2.4Lディーゼル | 4WD |
DX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 設定あり | ||
EX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 設定あり | ||
GX | 標準 | ロング | 標準 | 〇 | 設定あり | ||
GX | 標準 | スーパーロング | ハイルーフ | 〇 | 2WD/4WD |
グランドプレミアムGXは、バンでありながらより乗用車に近い豪華な仕様になっております。
乗用車からの乗換えユーザーも納得の装備となっております。
プレミアムGXより追加された装備
- LEDヘッドランプ
- フォグランプLED
- サイドターンランプ付き電動格納式リモコンドアミラー
- メッキ部分ダーククロム装飾、エアコン吹き出し口専用加飾
- 本革巻ステアリング、シフトノブ本革巻、専用合皮シート
- 両側スライドドアオートクロージャー
- 4スピーカー
- バックドアオートクロージャー
ボディサイズは3種類
ボディサイズ | |||
ボディ | 全長(㎜) | 全幅(㎜) | 全高(㎜) |
ロング | 4695 | 1695 | 1990 |
スーパーロング | 5230 | 1880 | 2285 |
標準幅スーパーロング | 5080 | 1695 | 2285 |
マイナーチェンジ後も、ボディサイズは3種類で変更はありません。
プレミアムGX、グランドプレミアムGXの設定は、ロングボディ(ナローボディとも言う)のみの設定となります。
室内寸法は
室内寸法 | |||
ボディ | 荷室長(㎜) | 荷室幅(㎜) | 荷室高(㎜) |
ロング | 3050 | 1520 | 1325 |
スーパーロング | 3395 | 1730 | 1640 |
標準幅スーパーロング | 3395 | 1520 | 1640 |
マイナーチェンジ後も室内寸法も変更はありません。
スーパーロングや標準幅ハイルーフは、キャンピングカーのベースにビルダーに人気で、ナローボディは簡易キャンパーのベース車両として個人ユーザーに人気です。
エンジンの種類について
搭載エンジンは3種類
エンジン種類 | エンジン型式 | 馬力ps/rpm | トルクkgm/rpm |
2.0Lガソリン | QR20DE | 130/5600 | 18.1/4400 |
2.5Lガソリン | QR25DE | 147/5600 | 21.7/4400 |
2.4Lディーゼル | 4N16 | 132/3250 | 37.7/2000 |
搭載エンジンについては、ガソリンエンジンはエンジンコントロールモジュールのソフトウエア変更程度ですが、 ディーゼルターボエンジンは刷新されました。
ガソリン車のエンジンオイル量は4.9L、フィルター交換時は5.2Lとなります。
それまでのYD25DDTiエンジン(129馬力)から三菱製の4N16(132馬力)を新採用 。
排気量は2488ccから2439ccへダウンしながらも最大トルクは従来の356Nmから370Nmへ向上しています。
ガソリンエンジンとディーゼルエンジンとの差は歴然で、ガソリンエンジンはトルクが無く、積載時や上り坂、高速道路等ではエンジンの非力さを随所で実感してしまいますが、ディーゼルターボエンジンは力強く加速します。
もちろん排気処理には、尿素SCRシステムを採用したことによって、平成30年排出ガス規制に対応しています。 このシステムはアドブルー(尿素水溶水)を尿素SCR触媒内に噴射しアンモニアが有害なNOxと化学反応を起こして窒素と水に還元させる仕組みです。
静粛性も格段に上がり仕事だけでなく、趣味で使用したいユーザーにも高い評価のエンジンとなっております。
ディーゼル車のエンジンオイル量は7.0L、フィルター交換時は7.5Lです。
ハイエースのディーゼルと比べてどう?
新型キャラバンの排気量は2439ccですが、参考までにハイエースのディーゼルターボエンジンの排気量は2754ccもあります。
ハイエースの1GD-FTVエンジンの300Nmですからキャラバンの4N16エンジンの370Nmと比べれも、そのトルクの差は70Nmと歴然です。
静粛性もキャラバンの方が高く、三菱製エンジンはディーゼル独特のゴロゴロ音を低く抑えており、バランサーシャフトの採用で振動も少ないです。
ハイエースの6ATに対しキャラバンは7ATと段化されたミッションのおかげで、高速道路でのエンジン回転数も低く抑えられ、結果的に静粛性にも寄与しています。
燃費に関しては双方ともにキャラバンに対し、ハイエースの方が上回っています。
ハイエースのディーゼル車の燃費はWLTCモードで12.4Km/L
ハイエースのガソリン車の燃費はWLTCモードで9.2Km/L
オートマチックの多段化について
従来の5速ATから7速ATへしたことによって、新エンジンの動力性能や燃費性能を最大限に引き上げました。
5速ATでは高速道路でしか活用できなかったエンジンブレーキが、7速ATと多段化されたことによってエンジンブレーキが使いやすくなりました。
このことによって坂道走行や、高速道路での追い越し、積載時での減速では非常に効果的です。
新型キャラバンの価格
2WD車
- バンDX ガソリン 2WD 2,426,000円
- バンEX ガソリン 2WD 2,602,600円
- バンDX ディーゼルターボ 2WD 3,095,400円
- バンEX ディーゼルターボ 2WD 3,271,400円
- バンプレミアムGX ガソリン 2WD 3,043,700円
- バンプレミアムGX ディーゼル 2WD 3,711,400円
- バングランドプレミアムGX ガソリン 2WD 3,212,000円
- バングランドプレミアムGX ディーゼル 2WD 3,879,700円
- バンDXスーパーロング ディーゼルターボ 2WD 3,282,400円
4WD車
- バンDX ディーゼルターボ 4WD 3,425,400円
- バンEX ディーゼルターボ 4WD 3,634,400円
- バンプレミアムGX ディーゼル 4WD 4,013,900円
- バングランドプレミアムGX ディーゼル 4WD 4,182,200円
- バンDX標準幅ハイルーフ ディーゼルターボ 4WD 3,582,700円
- バンDXスーパーロング ディーゼルターボ 4WD 3,693,800円
ガソリン車とディーゼル車の価格差が、おおよそ70万円となります。
同じグレードであれば2WDと4WDの価格差は、おおよそ30万円~となります。
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新型キャラバンの燃費について
新型キャラバンの燃料消費量はWLTCモード値で
- ディーゼル2.4Lターボ 2WD 11.3Km/L
- ガソリン2.0L 2WD 8.5Km/L
- ガソリン2.5L 2WD 7.9Km/L
WLTCモードとはこれまでのJC08モードから国際的な燃費表示方法とし2020年より導入された表示方法で、今までより燃費は悪く表示されますが、より現実に近い表示になっています。
厳密にいうとWLTCモードでは、燃費値が4種類表示され
- 平均燃費
- 市街地モード
- 郊外モード
- 高速道路モード
市街地モードでは、渋滞や信号での停止発進を繰り返すことが多いことから、一番燃費が悪くなります。
郊外モードでは、上記のような影響は受けず、渋滞もなく信号機も少ないことから燃費は向上します。
高速道路モードでは、自動車専用道路での走行での走行で速度が一定なことから、一番いい燃費になります。
それらを総合的に判断し平均値を出した数字が平均燃費として、燃費表示されます。
スパイナルシートの採用
従来のシートでは背骨の形状に対して支えがなくすき間が空いてしまうので、ワインディングでは左右に振られ、踏ん張る腰も疲労が蓄積されます。
まさに運転疲れで、スパイナルサポート付きシートであれば 背もたれパッドが胸郭と骨盤の支えとなり無理のない運転姿勢を保てるため疲れにくくなるのです。
乗用車では採用されていたスパイナルサポート付きシート機構ですが、商用車に対しては今回初めてキャラバンで採用されました。
今まで商用車のシートはペラペラな物が多く、素材も軽視されていましたが、長距離運転の多い商用車にこそ、疲労が軽減されるスパイナルシートは、必要なアイテムです。
安全装備の充実
- 運転席、助手席SRSエアバック
- LDW(車線逸脱警報)
- ハイビームアシスト
- インテリジェントルームミラー
- インテリジェントエマージェンシーブレーキ
- 踏み間違い防止アシスト
- 標識検知機能、ふらつき警報
- 全方位運転アシストシステム
- インテリジェントアラウンドビューモニター
インテリジェントアラウンドビューモニターだけは、EX、GXグレード以上の設定となりますが、他の安全装備は「全車標準装備」です。
マイナーチェンジ前のエマージェンシーブレーキは車のみの対応でしたがマイナーチェンジによって歩行者検知も可能に、更には前後4個ずつ取り付けられたソナーにより障害物を検知ミリ波レーダーとマルチセンシングフロントカメラではレーンマーカーを認識します。
まさに、全方位運転支援システムですね。
まとめ
どうしても商用車はコストダウンになりがちで装備も最低限のグレードも多いのですが、今回のマイナーチェンジでエンジンに対しては全車共通変更となり、安全面では特に、プレミアムGX、グランドプレミアムGXに対しては大幅なグレードアップ。
快適装備を充実させたおかげで、単なる仕事で使う商用車ではなく、近年のコロナ禍におけるアウトドアや車中泊ブームによって
- 「レジャーで使える」
- 「趣味で使える」
- 「家族で使えるミニバンとして」
様々なユーザーが自由に遊びでも使える車になりました。
それを、メーカー主導で実践しているのが、キャラバントランスポーターであり、キャラバンマルチベッド仕様なのです。
ファミリーカーとして乗るのであれば、プレミアムGX以上がおススメで、快適装備、安全装備の充実化のよってミニバンからの乗換えユーザーでも、十分に納得できる豪華な仕上がりとなっているからです。
キャラバンマルチベッド仕様は標準価格より50万円UPとなり、車重60kg増となります。
趣味の車として荷室を自分好みにDIYで1から作りたい人はDXでもいいでしょう。
それこそワイドハイルーフボディをベースにしてもいいと思います。
この上部スペースと、広大な荷室をどのように使うかはあなた次第で、好きなように作れるのです!
そんなキャラバンは日常を、とても楽しい気分にさせてくれる車です。
当ブログは子連れでの車中泊を推奨しております。
「車中泊を通じて子供と親の絆が深まり、家族が幸せになってもらいたい」そんなコンテンツを提供しています。
さあ、あなたもキャラバンで車中泊バンライフを始めましょう。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
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